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Zoom読書会の楽しみ*間奏曲(book discussion via zoom*interlude)


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短歌人会の歌友の第二歌集の読書会に参加しました。
東京開催だったので、ZOOMで試聴のみ。
ほかの結社の歌人さん達もお越しでした。


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京都の歌会会場(2019年5月)


著者の笹川諒さんと初めてお目にかかったのは
snowdrop の歌会デビューの日でした。
関西歌会(短歌人会)が京都で催された初夏のことです。
当時の詠草はのちの第一歌集『水の聖歌隊』に収められました。

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笹川さんの第一歌集(2021年撮影)


『眠りの市場にて』のタイトルからも分かるように
夢の世界が中心となった、幻想度マシマシの第二歌集。
気鋭の若手歌人やベテラン歌人はいかに読み解くのでしょう。
「夢」には睡眠中の夢のみならず、未来の夢も含まれますが…


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『酒井抱一と江戸琳派の全貌』求龍堂


各人が夢の世界のとらえどころのなさから一歩踏み込んで
作者の手触りを模索しているように見えました。
「梅田」や萩尾望都の漫画、アニメ「エヴァンゲリオン」など
固有名詞について盛り上がったのは、その現れでしょうか。
音楽や絵画、映画と連なる世界は、どこか三枝浩樹を思わせます。
いまは未知の固有名詞もすぐに検索できる時代ですから
ある意味で、敷居が低くなっているかもしれません。
(snowdropの詠うマンテーニャ、聖セバスティアヌスなどは
逆に読者を遠ざける固有名詞と言えるかもしれませんが…↓)

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耳に残ったのは「錨」「信頼できる歌集」といった声。
「信頼できる」とは、作中世界や作中主体に
現実や生身の著者の存在が感じられるという意味でしょうか。
私自身、カステラの一首が著者の出身地長崎と繋がった瞬間、
ぱっと歌の景が広がりました。
ふるさとから届けられるカステラ。送り主は家族?旧友?
そういえば、あの辺りにはシュガー・ロードがあったはず…
「蒼白な時間」の奥にはノスタルジーが潜んでいたでしょうか。


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カステラが届くのを待っているだけの午後に、時間はもっとも蒼白  

笹川諒眠りの市場にて


金盞の水仙つみて待ちてをり歌友(とも)の送りしとふかすていら
snowdrop

I was waiting for
the castella to be sent by
a tanka-friend of mine
while picking narcissi
with golden corona

snowdropに届いたカステラ
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一方、カステラの歌の隣に配された一首にも惹かれます。
時空を超えた無国籍性、架空性の軽やかさもまた心地よく。
歌人の連作構成力を感じます。


前世では宮廷音楽家だったと決めてみる 春をやり過ごすため


一宮廷音楽家の肖像(パリ音楽博物館、2025年春)
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snowdrop好みの固有名詞を含む歌もたくさんあります。
音楽や絵画、映画は栞となって、短歌の世界を広げてくれます。


言霊と猫は似ている ドビュッシー「沈める寺」を聴きつつ思う


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↑大森静佳さんが栞で触れた言葉「われわれ人間は夢と同じもので織られている」(シェイクスピア)


勉強会では、美しい装幀じたいを喜ぶ声も上がりました。
新しい詩歌集が編まれる限り、紙の本は滅びないはずです。
ふと思ったこと。いつかAIによる歌集が刊行されたとして、
こんな風に歌"人"たちが熱くなることは無いでしょう。
盛り上がるとすれば、「こんな風に読める」という
"人間"自身の投影を巡ってでありましょう。


人間は肉とあぶらと血とみづと記憶の糸のタピスリーです


おまけ*Bonus


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