
寝室に飾っていたボッティチェリの聖母子像を
昨春、ルーヴル美術館でじかに見ました。
帰国後、短歌ツイートへの返歌のなかで、
「ルウヴル」と詠んだのは、斎藤茂吉へのオマージュです。
ルウヴルはわれに無限の感ふかしボツチエリひとつに相對(あひむか)ひても
齋藤茂吉『遍歴』(1948年)
(1923年から25年にかけての旅行詠が戦後刊行された)
(google search)
「ボツチエリ」がなんとも古風ですね。
Botticelliはさまざまにカタカナ表記されてきました。
wikipediaによると…
ボッティチェルリ、ボッティチェリ、ボティチェリ、
ボティチェッリ、ボッチチェリ、ボッチチェルリ…
tt や ll を撥音とするかどうかで変わってきます。
正確さを期すか、読み易さを優先させるか?
(茂吉の「ボツチエリ」は字数合わせのようです)
1977年刊 (google search)
英語版の原書は1925年刊
たとえば、『ルネサンス美術における南と北』の共訳過程では
cartolline のカタカナ表記が変わりましたが、結局元に戻りました:
カルトッリーネ → カルトリーネ → カルトッリーネ
カルトッリーネとは、イタリア語で「小さな紙切れ」のこと。
ルネサンス絵画の画中によく見られます(図の下中央)。
Filippo Lippi(Scala)
暮れに翻訳紙原稿を大量に処分したときに、出てきた頁です。↓
ここではカルトッリーネではなく、画中の石柱に文字が記されています。
若きマンテーニャは、この絵のなかにギリシア語で署名しているのです。
恩師の送ってくれたカラー挿図への、私のお礼の言葉が訳文中に…
ボッティチェリのオールドローズに戻りましょう。
彼の聖母子像の背景に描かれた淡紅色のばら、
「ヴィーナスの誕生」(ウフィツィ美術館)のばらと
よく似ています。
おまけ🌹Bonus
「ベルサイユのばら」はオールドローズと
モダンローズ(剣弁高芯咲き)の
二種類があるようです
(google search)
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