

妖怪の顔?いえいえ…
路上で拾った木の実を庭の椅子の上に載せて四、五日忘れていたら
緑(左)から茶(右)に熟れていました。クヌギの実のようです。
前座として一首。
もう古い?アフロヘア―のクヌギの実ガングロだつて三十年(みそとせ)むかし
ぬばたまの蔵人頭、実資(小右記を執筆)
「光る君へ」(google search)
(9月中旬)
自宅の作物ではありませんが…
のっぺらぼうめいたマクワウリ(?)

この夏、意を決して読んだ『怖い短歌』。(← 怖がり)ホラーをテーマに詠んだ短歌アンソロジーと思いきや、
短歌に潜むホラーを発掘するケースがほとんどでした。
( )内は倉阪鬼一郎氏による歌評です。↓
彼の歌評はたいてい闇へ人を引きずり込むのではなく
闇から人を引っ張り出すように綴られているので
怖がりのあなたでも、安心して読めます。
blog写真も、ホラーと無関係のものばかりです。
写真も英語短歌訳もsnowdrop(Yukiko K.)作。
(2023年撮影)
それはこんな顔だつたかいとふりむきし女のやうな茹卵むく 𠮷岡生夫
(これからは茹卵を食べるたびにそこはかとなくうしろが気になるかもしれません 鬼)
(公園で撮った写真の色味を加工)
へへへへへへへへへへへへとくらがりに嗤ふ声する公園の怪 𠮷岡生夫
(この声は何だったのか、謎はついに解けないまま終わります。
あとに残るのは不気味な「へ」の連なりばかりです 鬼)
紅葉楓(モミジバフウ)の若葉は紫色(2021年)
抱くだろう吾子は少女をわれは死を どこまでも深くなる森の道 坂井修一
(緑が濃くなる道の行く手には未来が待っています。
息子を待ち受けているのは生涯の伴侶かもしれませんが、
自分を待っている者は違います 鬼)
着陸の刹那におもふ 生きものがはじめて死んで四十億年 同上
柿紅葉
入ってはいけない森へ入りゆくわれを探して呼ぶ兄のこえ 松村正直
(…遠くで響いています。聞こえなくなったらもういけません 鬼)
entering the woods
that should not be entered,
I hear a voice
looking for and calling me,
that's my elder brother's
tanka by Masanao Matsumura, tr. by Yukiko K.
紫式部(2016年9月)
亡者らのわれの死を待つ仏壇の奥へわが過去つづきていたり 伊藤一彦
(異界への入口はどこにでも開いています。ことに先祖が眠る仏壇の奥には濃密な闇が漂っています。
じっと見つめないほうがよさそうです 鬼)
…deep into
the Buddhist altar where
my dead ancestors
wait for me to come,
indeed my past continues…
tanka by Kazuhiko Ito, tr.by Yukiko K.
彼岸花(2016年9月)
みなさま、どうぞよいお彼岸をお過ごしください。
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