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17世紀の画家のアトリエへようこそ(l'atelier d’un peintre du XVIIe siècle)


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「めぐり逢う朝」(BD)

映画「めぐり逢う朝」では、ヴィオール奏者サント・コロンブが
弟子マラン・マレを連れて画家ボージャンのアトリエを訪ねます。
絵筆の音と動きからボウイング(運弓法)を学びなさい、と。
弟子の頭上に見える甲冑が気になりますね。
日本の鎧と長刀でしょうか?17世紀にヨーロッパに伝わっていたとか。
(客人は麺を啜りますが、これはイタリアのパスタの裔でしょうね)

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そして、画家ボージャンの生まれ変わりは、われらが片岡鶴太郎画伯?!

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閑話休題。
マエストロ・ボージャンはどんな絵を描いているのでしょうか。


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反対方向から眺めてみましょう。
ほお、なかなか凝ったモチーフの取り合わせですね。
どこかで見たことがあると思ったら…


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(google search)


あの「巻き菓子のある静物」を描いた画家の代表作です。
バロック時代のアトリエって色んな物がありますね!実は
これらは皆「ヴァニタス(Vanitus)(空虚)」の象徴です。


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ロブスターや果実、野菜など
食物はすべて腐敗、ひいては老化に通じ
砂時計や楽器や貝殻は過ぎ去る時間、
人生の短さを象徴しています。

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メメント・モリ(死を想へ)
ノリ・メ・タンゲレ(吾に触るるな)
カルペ・ディエム(日々を摘め)
ラテン語といふ背骨を愛す

Memento mori
Nori me tangere
Carpe diem
J’aime le latin comme
l'épine dorsale de langue

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音楽は儚い快楽に過ぎないのでしょうか。
サント・コロンブの最後(最初)のレッスンの場面を見ましょう。
ワイン瓶と巻き菓子と赤い楽譜が神々しい光に照らされています。


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(google search)
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「めぐり逢う朝」(BD)


このお菓子はwaffle(英語字幕)、gaufre(仏語台詞)と呼ばれていました。
日本では「シガール」や「ゴーフル」というお菓子に生まれ変わりましたが…
下図のようにパリパリ砕けるのだから、ウエハースに遡るのかもしれません。
ウエハース(wafer)には、聖餅という意味もあります。
聖餐式(communion)で信徒に与えられるホスティアのことです。


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さらに下図をご覧ください。
左がサント・コロンブのワイングラス、
右がマラン・マレーのワイングラスです。
二人がワインを飲む場面も、まさに聖餐(communion)の趣き。
音楽への情熱が師から弟子に移り、炎と燃え上がった瞬間です。
新約聖書において、言葉は聖霊の炎となりました(聖霊降臨)。
音楽もまた炎の言葉なのです。

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グラスの向うの燭火は、ボージャンと同じ17世紀の画家、
ラ・トゥールによる神々しい蝋燭の炎を思わせます。


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