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皐月朔日の e メイル(E-mail on May 1th)

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ピンクに縁どられた毛書体の「令和」、すやり霞のような水色の地に白文字の本文。未来を寿ぐような、明るく華やかなイラストです。

 
友人の aster rose から届いた一通の年賀状ならぬ電子メール。
そうでした、今朝から 令和元年でした。
昨夜は「ゆく年くる年」ならぬ「ゆく時代くる時代」が放映され
人々はカウントダウンを楽しんだとか。まるで大晦日から新年!

An e-mail has arrived from aster rose like a New Year's card.
You know, today is the first day of the Reiwa period.
Some people joined the new era's eve count-down last night.


「カウントダウン?知らんがな、寝てたさかいな」 🐈 四天王寺の眠り猫

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Snowdrop was sleeping like this sleeping cat around 0:00 today.


元号が変わって、何か変わるのでしょうか。
昭和、平成、それぞれの時代の変わり目にそれぞれの著名人が旅立ちました。
たとえば昭和から平成の変わり目には手塚治虫が、平成末には梅原猛が…
そんなところに時代の変わり目をみる人もいます。
その一方で、人が元号の切り替わりに合わせて物語を作ってしまうに過ぎない、
と考える人もいます。(中島裕介「星座を編むように」)

The change of the name of an era is to change something?
Some understand it as the change of the era itself.
Others say they only make a story accordingly to the change of era's name.


わらびの水辺に誰かが置いた松ぼっくり。何かの物語?(上賀茂神社)

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freshly budded bracken and pine cone(Kamigamo Shrine)


ハドリアヌス帝やフランソワ1世のような帝王=統治者の時代ならいざ知らず
象徴天皇の時代の日本では…
元号に合わせて物語を作っている、というのが当たっているでしょう。
なぜなら、人間は物語を作らずにはいられない生き物だからです。
大空に無秩序に散らばる星々を選び、つないで星座を編むように。
私自身、行き当たりばったりの支離滅裂な人生に意味を見つけたくて
終りのない歌物語を、ここで、ほそぼそと綴っているのかもしれません…。


「額田王 井上康」の画像検索結果
(google search)

The Japanese emperor is a symbol.
It is not the ruler such as Hadrien and Francis I.
I think the name of an era does not make a story.
It is the people that make a story, because
we humans cannot but make a story while living our lives
just like selecting and connecting stars to make constellations.
I myself tries to make an never-ending tanka story
so as to find a meaning of my inconherent life.


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さわらび(右)青柳(左)(芽吹きがゴマで表されています)
freshly budded bracken(right) sprouting willow(left)


「中宮寺 弥勒」の画像検索結果

ものがたり、ミッツカール君??? わらびみたいなロン毛??(中宮寺弥勒菩薩像)
freshly-budded-bracken-like hairs (google search)


カレンダーを付け替える大晦日の作業が、じつは、あまり好きではありませんでした。
(この一年も思わぬ悲しい出来事があった、新しい年こそ平穏な年でありますように…)
どんな年にも、どんな時代にも、良きことと悪しきことが起きるでしょう。
けれども、良き年(時代)を祈るという行為そのものは尊い。空しくはない。
そう気づいたから、ささやかな言霊にのせて、きたる日々の平和を祈ります。

Every New Year's Eve, while changing calendars,
I always have felt anxious about the new year
while remembering sad accidents in the previous year.
Every year and evey era is to have both good things and bad things.
But it IS precious to pray for the good year and good era.
Today I pray for the peace of our future with my small word-spirit.


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柳の芽吹き(2017年)*sprouting willow


空つぽの函(はこ)としてある新しき日日年年にいやしけ吉事(よごと)

I hope
many good things
will happen
to new days and years
as empty boxes


「剣 ルーン文字 北欧 歴史 槍」の画像検索結果

ルーン文字の石碑 Runestone(wiki)


「口に発して耳に届く言葉は魂だ(…)魂は人を離れてどこまでも行く。動くことで力となる。
すなわち言霊。それに対して、木に書かれ、鉄の剣に刻まれた文字はその場を動かない。
何百年も何千年も後まで残る。これもまた言葉の力」(池澤夏樹『ワカタケル』日経朝刊5月1日)



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さて、どこへ出かけよう… 🚙 2019年のカレンダー(クレマチス立葵)

I stay home while this vacance except my debut in a tanka-poetry party.
(my calendar 2019 🚙 painting by Peter Motz)


おまけ * Bonus * la fête du muguet en Rouen, 2004

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ルーアンの飾り窓(2004年)


5月1日はスズランの日。スズランのチョコレート、買いに行きたいな。。。

(All Rights Reserved)




ブログテーマ:【ブログテーマ投稿キャンペーン】はじめまして令和!新年号への思い&書き初めブログ募集
by snowdrop-momo | 2019-05-01 20:55 | Spring(春の便り) | Comments(4)
Commented by pikorin77jp at 2019-05-03 16:13
素敵なカレンダーですね!クレマチスも立葵も大好きな花なので 
わ~~すてき!と思いました。私は平成の映画は?というとそんなに印象にのこるものはないのですが 昭和の映画で一番すきなものは?と聞かれると 細雪 です。あの四姉妹の大阪弁と着物の美しさ 着こなし 一番心に残っている映画です。
Commented by snowdrop-momo at 2019-05-03 18:34
*pikoさん
タチアオイがお好きなのは覚えていましたが、クレマチスも!
よかったです。
昭和に撮られた「細雪」、美しい映画ですね。船場言葉が味わい深くて…
着物といえば黄八丈、上村松園もよく着ていたそうです。
Commented by desire_san at 2019-05-05 22:14
こんばんは。

元号に合わせて物語を作っているのは、少数の塀の向こう側の人たちのように感じます。私のような一般人は、snowdrop-momoさんの言葉をお借りすれば、無秩序に散らばる星々を選び、つないで星座を編むように、自分の力が及ばない日々の出来事に行き当たりばったりでも、人生に意味を持たせようと、必死に毎日を生きているのです。

見ず知らずの人たちが決めたカレンダーに一喜一憂して生きるのではなく、自らの価値観や美意識で、自分の感性を信じて生きたいと思っています。美智子皇后の「心の師」と拝察する神谷美恵子さんも、そのような生き方を推奨していると、私は感じています。

Commented by snowdrop-momo at 2019-05-06 18:26
*desireさん
新元号は、新年のお祭りのように受け止められているようですね。
年の変わり目のように家を片付けることもなく、お節料理を作ることもなかったので
改まった気持にもなりませんでした。
日食のように、全国の人々が同じ方向を見ていた訳でもなさそうです。

desireさんの人生のアーカイブは充実しているとお察しします。美術、自然、音楽など
一つ一つの機会を出来る限り生かして、本物にじかに接してこられたのですから。
神谷美恵子さん、マルクス・アウレリウス帝の『自省録』の翻訳もなさっておられるのですね!