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aster roseが何枚も加工してくれたイラストのおかげで今年はのんびりブログ。。。

Thanks to the illustration-processing of aster*rose, I can take a siesta 。。。


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うすべにの花火ともゆる合歓の花もう届かないあの遠花火

des fleurs roses
d' arbres à soie
brûlantes comme
feux d' artifice lointaines,
inaccessibles maintenant



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合歓*Persian silk tree


ねむの葉はペルシャの扇さやさやと風がとどけばねむたくなりぬ

green leaves

of Persian silk trees
like Persian fans
bring me cool breeze
that makes me sleep



六月の写真ですが、すでに実りの莢(さや)がいくつか。。。

Already several pods were seen even in June。。。


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(All Rights Reserved)
















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「モーツァルトの電話帳」より ’な行’ の章(『永井陽子全歌集』) NIKKEI The STYLE


モーツァルトの電話帳にまぎれをる直立不動のペンギン数羽  snowdrop

(’ぬ’ と ’ね’ の間にふしぎなマークが…)


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永井陽子の全歌集をもとめ三月書房へ出かけたのは初夏のこと。
ちょうど品切れになったばかりでした。
そこで、図書館から借りて、手で写すことにしました。
二年ぶりにぶりかえしてきた右腕のだるさをなだめつつ(!)…

I went to March Publishing in Kyoto in May, but
Complete Works of Nagai Yoko had been sold out.
I borrowed it from the library and have made a copy by hand.


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‘は’と‘ほ’と‘な’の
ふふむくるりん輪のかたち
描きわけつつ歌集を写す
snowdrop



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「ふしぎな楽器」の巻頭に、snowdropがイタリア語訳したことのある一首が…


海のむかうにさくらは咲くや春の夜のフィガロよフィガロさびしいフィガロ 永井陽子

i ciliegi
sono fioriti all' estero ?
Figaro, Figaro,
ah Figaro malinconico
della serata di primavera !

― NAGAI Yoko, traduzione di snowdrop(2018)




モーツァルト「フィガロの結婚」(ダイジェスト)


次の短歌は、永井陽子さんの作品のなかで最もよく知られる歌の一つです。
古語の助動詞「べし」の活用を並べたら、こんな不思議なひびきが生まれました!
永井陽子さんは ’ふしぎな楽器’ のような、天性の歌びとでした。

There is a tanka on the conjugation in the book,
which is one of her most famous tanka.


べくべからべきべかりべしべきべけれすずかけ並木来る鼓笛隊
永井陽子



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の絵



活用形は洋の東西を問わず、子供たちを悩ませてきました。
チャーチル少年はラテン語の呼格でつまづいたとか。
mensa(卓)という名詞はこんなふうに変化します。
mensa, mensae, mensae, mensam, mensa mensa
(卓が、卓の、卓に、卓を、卓によって、卓よ
テーブルに向って「卓よ」と呼びかける機会が生涯に訪れるだろうか?!
少年は納得がゆかず、勉強に身が入らなかったとか。
(逸身喜一郎『ラテン語のはなし』)

It is said that Sir Winston Leonard Spencer-Churchill in his school days
could not accept to call a table, an inanimate object, "mensa! " in Latin class.「ハドリアヌス  市村」の画像検索結果
「テルマエ・ロマエ」に出てくるハドリアヌス帝
髭を生やすのはギリシアに憧れていたからです♡


せめて「魂」が活用の例に挙げられていればよかったのに!
ハドリアヌス帝の詩は、ちさき魂への呼びかけで始まります。
「さまよえる いとおしき魂よ
汝(な)が客なりしわが肉体の伴侶よ
汝(なんじ)はいまこそ辿り着かんとする
青ざめ こわばり 露わなるあの場所に
昔日の戯れも もはやかなわで…」
(多田智満子による大意。snowdropの強調)

If the textbook had used not "mensa" but "anima" as an example !
Hadrian's famous poem starts with calling to his own small anima.
“Animula vagula, blandula
Hospes comesque corporis,
Quoe nunc abibis in loca
Pallidula, rigida, nudula,
Nec, ut soles, dabis iocos....”



「hadrian yourcenar」の画像検索結果
皇帝の愛した少年アンティノウス
(amazon)


ハドリアヌスは一人の美少年を愛しました。
けれども少年はナイルのほとりでワニに襲われ落命しました。
皇帝は自らの死を迎えるとき、少年の面影を偲んだでしょうか。
少年は白いアガパンサスに似ていたかもしれません。
アガパンサスはギリシア語で「愛の花」、またの名は「ナイルの百合」です。

Hadrian loved a boy, who was attacked by a crocodile of the Nile and died.
Did he resemble a white agapanthus (flower of love, lily of the Nile) ?


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アガパンサス(ナイルの百合)*αγάπη+άνθος =αγάπανθος

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うすべにいろの紙石鹸のような立葵(6月)
友人のaster*roseがイラスト加工してくれました。

Season's Greetings from snowdrop & aster*rose


水道のそばにひらりと紙せっけん木造校舎は夏休みに入る


追伸+P.S.

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中原中也の通った小学校(山口県)

『新潮日本文学アルバム』をひらいたら、ノスタルジックな写真と…↑
↓ …大人になった中也が描いた、わんこプルーストの戯画!
そして、なぞの原稿用紙 ― 私の筆跡じゃない!! ↓

Proust(1871-1922)caricatured by Nakahara Chuya (1907-1937)


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「プルースト」の画像検索結果


M.Proust * 地毛です (pinterest)
なるほど、わんこの耳にも見える…


中原兄弟 vs プルースト兄弟 (google search)
Nakahara brothers(1910s)vs Proust brothers(1880s)


「兄弟 中原中也」の画像検索結果「proust frere」の画像検索結果


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賢治宛の嘉内の手紙をsnowdropが代筆しました(フィクション)

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賢治が当時最新の知識から思い描いた銀河空間
S.Tanaka氏の再現イラスト(『Moe』1991年1月号)



プリオシンの渚へつづく地層には冥王ふふむ土も積もるや
冥王:プルートー:プルトニウム


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アニメーションおよび漫画『銀河鉄道の夜(初期形)』(ますむらひろし)


君は俺の語彙をおりまぜた短歌も作るようになった。
俺も君に返すような短歌を作った。
君みたいに賢い人間に憧れられるのは誇らしかった、ほんたうに。
『アザレア』の仲間たちも、我らの相聞歌のようなやりとりを
あたたかく見守ってくれてゐた。

You began to compose tanka sometimes with my vocaburary.
I also composed tanka like a reply to you.
I was really proud that an intelligent man like you adored me.
Our company of Azalea watched over our friendship warmly.


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でも、君の書いたものがほんたうに輝き始めたのは
俺と別れてからだ。
君、ずっと勉強してゐたんだねえ。
宇宙のこと、生物、鉱石、地層のこと、エスペラントまで!
色とりどりの三角標の散らばった、桔梗色のがらんとした天の野原、
クルミの化石や、牛の先祖の骨の散らばるプリオシン海岸、
あんなもの、俺は想像したことすらなかった。
アインシュタインやヘッケルの名前は聞いたことがあったけど、
仕事のかたはら勉強を続けるのは、並みの人間には難しい。
ましてや、最新の学問を在野で自分なりに大系化するのは大変なことだ。


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Pliocene Coast with fossils of walnut and bones of a bull's ancestor*illustrated by H.Masumura


But it was after our parting that what you wrote began to shine.
You were always learning!
Learning the space science, biology, geology, mineralogy, and Esperanto!
A purple blank celestial field with colorful triangle heliotropes,
Pliocene Coast with fossils of walnut and bones of a bull's ancestor,
which I had never imagined.
It is difficult for the common run of men to continue learning while working.
What's more, organizing his up-to-date knowledge in the wilderness.


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君は並大抵の人間ぢゃなかった。
我らが岩手山で見上げた銀河を、その手につかんだのは君だ。俺ぢゃない。
(俺はただ、かつて、ハレー彗星をスケッチしただけだ…)
君、寂しかったらうね。
たった一人で、冬の七夕の旅をしたとき。三陸海岸の夜明けの空。
ケンタウルス座と土星とは、ほんの束の間しかめぐり会へない。
そんな君と俺のやうな短い出会ひを、雪の中、ただ一人で確かめに行ったのか。

You were not an ordinary man.
It was not I but YOU that seized the galaxy we had looked up on Mt. Iwate.
You must have been lonely...
when you traveled to Sanriku Coast on the day of Winter Star Festival.
Centaurus and Saturn meet only for several minutes at break of dawn.
Such a brief meeting like ours attracted you to the snowy sea. Alone.



シューベルト「冬の旅」


もう、気がついてゐるかい。
君と俺がいっしょに過ごした時間より、
君が俺を思って一人で過ごした時間の方が
ずっと長くて、ずっと実り多かったということを。
一人でいる時間が長く、豊かになればなるほど、
二人で過ごした短い時間は輝きを増す。深みを増す。
家族に囲まれていた俺の心よりも、君の孤独なたましひの中でこそ!

Have you already noticed
that the period you spent alone in thinking of me was
much longer and richer than that we spent together ?
The longer your alone time was, the deeper our alone time became.
In your lonely soul rather than in mine surrounded by my family!


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家族のなかの嘉内(後列中央)*Kanai and his family


君は俺の生き方に応へるように、農村の暮らしへ飛び込んで行った。
それは悪いことぢゃない。もっと体を大事にさへしてゐてくれたら…
誰だって、自分の体と相談しながら働くものなのに。
昔っから、君はのめりこむ質なんだ。
文芸にも、仕事にも、精進にも、友情にも、愛にも!!
ああ、あの日に時を戻せたら!君と最後に会った日に!!
けれど、やはり俺は同じ答えを返すだらう。
穏やかな微笑みの下に渦巻く激情に巻きこまれ、流されてしまふ訳にはゆかなかった ―



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農業に打ちこむ嘉内(後列右から2番目)*Kanai in a farming village

You jumped in the farm life as if you had answered my way of life.
Not bad, if only you had taken care of yourself !
Everyone works while being mindful of his health.
You are the type of person who concentrates on something attracting.
You concentrated on the literature, farm work, abstaining from fish and meat,
the friendship and love !!
If I could go back on that day when we met last !!
But I would answer you in the same way.
I must not have gotten involved in your whirling passion and swept away ―


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(見田宗介『宮沢賢治』より)
かぜむかふ欅大樹の日てり葉の青きうづだちしまし見て居し 斎藤茂吉 (未確認メモです)


君の詩集、『春と修羅』は俺だけでなく多くの人の心を、
未来の人々の心をも激しくゆさぶってやまない。
俺に宛てた詩だと?まさか!君は世界に向けて言の葉を放つ詩人だ。

あすこに出てくる ZYPRESSEN はゴッホの糸杉だね。
『白樺』のモノクロームの図版から
君はゴッホのうねる激情を感得したのだらう。
(ゴッホもゴーギャンを熱く慕ってゐたっけ)

Your first and only anthology, Spring and Shura have inspired
not only my soul but many people's and future generation!
Poem for me ? No way! Poem for everyone, for the world!
Your ZYPRESSEN is those painted by Gogh, isn't it ?
You should have inspired by a monochrome figure
of Gogh's painting in a literary magazine Shirakaba.
Those whirling cypresses, whirling passion of the painter!
(You knew Gogh's passionate friendship to Gauguin?…)


「中也 道造」の画像検索結果

中原中也と立原道造も戦前に没した(google search)

ゴッホも君も、三十七までしか生きられなかった…
(そういふ俺も四十で、君の後を追ふやうに旅立ったのだが)
けれど、くり返し言ふけど、それで良かったのかもしれない。

君の繊細なたましひは
あの野蛮な戦争の時代には耐えられなかったらう。
なにごとにも時があるのだ。
俺は蒼ざめた惑星、土星、クロノス。
クロノスには「」という意味もあるのだ。
(君こそは太陽。土星の月ハイペリオンではない。だんじて)

Both Gogh and you died at the age of 37. (And I, at 40)
But to every thing there is a season
I am a blue planet, Saturn (Κρόνος), while
you are the sun, not the moon of Saturn (Hyperion) !


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「生るるにあり 死るにあり
植るに時あり 植たる者を抜に時あり (…)
泣に時あり笑ふに時あり 悲むに時あり躍るに時あり(…)
愛しむに時あり 惡むに時あり 戦ふに時あり和ぐに時あり (…)」
この辺にしておこうか。聖書の「コへレトの言葉」だよ。
俺は結局、日蓮宗徒にも、キリスト者にもならなかったがね。
いまぢゃ『銀河鉄道の夜』が俺のバイブルだなんて言ったら、
君、微笑(わら)ふだらうか。

A time to be born, and a time to die;
A time to plant, and a time to pluck up that which is planted;
A time to weep, and a time to laugh;
(…)
A time to mourn, and a time to dance;
(…)
A time to love, and a time to hate;
A time of war, and a time of peace.
(…)
You know, an extract from Kohelet 3.
After all, I became neither a Christian nor a follower of Nichiren sect.
Do you smile if I say Night on the Galactic Railroad became my Bible ?

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嘉内に代はりてsnowdropの詠める


この体みぢんに散らばれなんて言ふなおまへはうずのしゆげにあらざる


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うずのしゅげの旅立ち(『おきなぐさ』*snowdrop画)
1980年代のsnowdropは蒲公英と翁草を混同していたようです。。。

おまけ*Bonus
最後までお付き合いくださったあなたに……
賢治は三ツ矢サイダーが好きだったそうです。
サイダー(cider)の原型、シードル(cidre)をどうぞ。

Kenji aimait Mitsuya cider. Bon appetit!

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「三ツ矢サイダー 大正」の画像検索結果

Mitsuya cider*cidre japonais (?)
(pinterest)


もひとつ、おまけ*Bonus

ゴッホのお好きな方に……



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宮澤賢治の投稿詩(!)「あまの川」(『新潮日本文学アルバム 宮沢賢治』)


令和元年の文月(ふみつき)に
宮澤賢治の友人、保阪嘉内に代わってsnowdropが綴った一通の手紙。
すべてフィクションです。

Here is my original letter written for Kanai to Kenji.

(氷室神社,2015年)

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ああ、やっと会へたねえ。
浄土の睡蓮の池のほとりで、君と会へた日のことを忘れない。
天の川のほとりの牽牛星と織女星のやうだった二人。
君は三十七、俺は四十。たがひに早すぎる死ではあった。
けれど、それでよかったのかもしれない。
俺はともかく、君の繊細なたましひは
あの野蛮な戦争の時代には耐えられなかったらう。

It was finally nice to meet you again by the lake of Nymphaea Paradis !
I never forget that day when we were like Altair and Vega.
You died at the age of 37, I at 40, we came here too soon.
But that might be good for you, because
your sensitive soul should have not survive that brute period of the war.


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賢治の名にふれぬように斜線の引かれた嘉内の日記(文月十八日)


君と現世で最後に面会したのは、大正十年の文月だった。
梅雨は明けていたんだらうか。蒸し暑い日だった。
我らは北の人間だから、暑くなり始めた時季が一番こたへる。
あの日は、本当にこたへたよ。体ぢゃない。心がさ。
記憶から消してしまいたいくらいに。
でも、君の存在は消したくなかった。消してはならなかった。
俺のたましひの中から。

It was in July 1921 that we met last on the earth, on a soggy day.
That day, I was KO, not physically but mentally.
So KO that I want to cross that day out from my memory.
But I did NOT want to cross your name out from my soul.


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君からの文(ふみ)は長年大切にとってあった。
俺の死の床の枕辺にきちんと並べてゐたんだよ。
並べて…さう、大切にしてゐたのは君からの手紙だけぢゃなかった。
他に二人、だいじな友達がゐた。
こう綴ってゐて、君が寂しさうに眼をそらすのが見えるやうだ。
俺は謝らないよ。君を、唯一無二の友とはしなかったことを。

I had kept your letters for years,
which were lined near my pillow of deathbed,
with other two friends'…you know, not only yours.
I had other two close friends.
I do not deny. You were not my only bosom friend.


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みんなで上演したあの芝居は楽しかったなあ。
君の演じたダークネス神(全智の神)、俺の演じたアグニ神(全能の神)。
赤と黒の名コンビだったらう?
面倒見のいい寮長だった君の顔に墨を塗って悪かったよ。(笑)
赤づくめの俺をみて、君は、なんだかアスラ(阿修羅)に似てると呟いたね。
アグニはインド神話の火の神。阿修羅もインドの神、戦ふくれなゐの神だから。
後年の君の詩集、『春と修羅』にはぶっ飛んだよ。
君は「修羅」と化したのか…
君は、ひょっとして、俺になりたかったのか?! 

The Agony of the Man that we all played was exciting!
Your Darkness and my Agni were a good combination!
(Le Rouge et le Noir !)
You said my Agni reminded you of Asura.
Both Agni and Ashura were Indian gods, red fighters.
Later, your anthology, Spring and Shura amazed me !!!
You became Shura?
Perhaps you wanted to become me?


「阿修羅 鎌倉時代」の画像検索結果

興福寺阿修羅像*Ashura

なんだか君は阿修羅像に似てゐる。
こんな風に眉根を寄せて、俺を見つめたね。
こんな風に悲しい目で、瀕死のトシさんを見つめたのか。
いや、もっと暗い目で、口元をゆがめて、苦しげに
雨雪のなかを走ったんだらう。
妹のために。後年には、農村の人々のために。馬鹿な !
妹のみならず世界中の人間の苦しみまでその肩で荷ふ奴があるか!!
エス様ぢゃあるまいし!

You are like the above statue Ashura.
You stared at me like that.
Did you stare at your dying sister, Toshi like that ?
No, you must have run in the rain and snow with darker eyes.
For your sister, later, for the people of farm villages. You fool!
Why did you try to carry the agony not only of your sister but of all the people!
Your are not Jesus Christ!


「イエス 十字架を運ぶキリスト 」の画像検索結果「パールバック 大津波」の画像検索結果

十字架を運ぶキリストと、顔を拭うヴェロニカ (左) 
パール・バック『大津波』(1947年)(右) (google search)



農業や漁業ほど自然の恵みを受け、自然に苦しめられる仕事はない。
君が生まれた年には、明治の三陸大津波が
君が死んだ年には、昭和の三陸大津波が人々を襲った。
そして、ああ、誰が想像したらう。
21世紀に平成の大津波が、コンクリートの巨大な壁を軽々と越えるなんて!
貞観(9世紀)以来の大地震が農村を、漁村を、東北を襲ふなんて!

The agriculture and fishery is directly infulenced by Nature.
In the year when you were born and in the year when you were dead,
the Big Wave Tsunami struck Sanriku Coast in the Tohoku region.
And in 2011, that Tsunami came to Tohoku again !!




「京都国立博物館 神護寺薬師」の画像検索結果
神護寺薬師如来像(pinterest)
「貞観」と聞いて真っ先に頭に浮かんだ貞観仏


そういへば、関東大震災が起きたのは、妹トシさんが亡くなった翌年だった。
たった一人の最愛の妹の死と、未曾有の数の見知らぬ人々の死とが重なった。
妹の魂を追ひかけてオホーツクへ、樺太へ旅をし、空しく帰ったばかりの
君の心はどんなだったらう。

It was the following year of your sister's death
that the Great Kanto earthquake happende in 1923.
The death of your beloved only sister and the death of numerous people crossed.
How did you feel soon after you had come home from the journey to the north
for your sister's soul in vain ?!


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オホーツクのカモメ(2014年)



旅といへば、君はシューベルトにも似てゐるよ。
我らが生きてゐた頃はベートーヴェンがどんどん入ってきていたけれど…
ベートーヴェンに憧れて、ベートーヴェンを超えようと苦闘した
繊細で力強い作曲家がゐたんだ。
ベートーヴェンの作曲技法を口真似するやうなピアノ・ソナタを作って
歌曲はさらにどっさり作った。旅人の歌も!「美しい水車屋の娘」それに
「冬の旅」のレコードが手に入ったら、君はきっと夢中になったらう。
「リンデンバウム(菩提樹)」を口ずさみながら歩く君が見えるやうだ。

As for the journey, you resemble to Shubert, too.
It was Beethoven whose music was imported while we lived,
but there was a composer who loved and tried to get over him.
His sensitive and dynamic music must be your liking.
He composed many piano sonatas as if he had imitated Beethoven's idiom
and much more Lied including those of a young traveler.
Die Schöne Müllerin ! Winterreise !
Lindenbaum that Hans Castorp loved !

「schubert freund」の画像検索結果

シューベルティアーデ(Schubertiade)と呼ばれた集い(wikipedia)

彼と、彼のピアノはいつも友垣に囲まれてゐたけれど、
たましひはいつも孤独で
31歳で急逝してしまった。
我らが生きてゐるうちに、いっしょに聴きたかったな。
シューベルトの音楽はベートーヴェンの音楽とはならず、
ベートーヴェンとは違ふ高みへのぼって行ったよ…
俺にはならなかった君のやうに。
話が長くなっちまった。冬の七夕の話は次回にまわそう。

Though Shubert and his piano were always surrounded by his friends
his soul were always isolated even in Shubertiade
and died a sudden death at the age of thirty-one.
I wish we had been able to listen to his various music together.
Shubert's music did not become Beethoven's
and went up to his own height.
Just like you who did not become me.




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(2018年)


ベトちやんとシユバちやんもめぐり逢へたかな空の彼方の花のみ苑で
did they
,Beethoven and Shubert,
meet in Heaven
between two gardens
of tulip and of lotus ?



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モネの水の庭*太鼓橋で寄り添う二人

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モネの花の庭(ジヴェルニー、2004年)


おまけ*Bonus

「聖おにいさん」(NHKドラマ、原作は中村光の漫画)によれば
天国と極楽はディズニーとディズニーシーみたいなものだとか。
モネの「花の庭」と「水の庭」みたいなものでしょうか?↑
ちなみに、「天国の門」はフィレンツェにあります(1999年)↓


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聖おにいさんに出てくる「天国の門」(全体図)。チラシもどうぞ。(Eテレ)↓

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さらなる追記*João Gilberto in NIKKEI(July 9th)

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